05/25の日記
04:34
State of Love A
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「ここまで来て…タイプじゃないから付き合わないだと!?」
「──だったら?」
熱くなっている男とは裏腹に、オレンジ頭の少女は毅然と座り、素知らぬ顔でワインを口元に運ぶ。
会話の内容からして、どうやら痴話喧嘩の縺れらしい。
(ヒュウ、腹が据わってるってゆーか、気が強いってゆーか…ますますタイプだねv)
音には出さず器用に口笛を吹くと、サンジは下唇を舐めた。
「てめぇ…ナミ! 今日だけでいくら金使ったと思ってんだっ! こんなバカ高ぇ店だって、お前が来たいって言うから──」
「男がちまちまちまちま…うっさいわねぇっ!」
それまで大人しく座っていた連れの少女──ナミと呼ばれたか?──が啖呵を切って立ち上がる。
「親のスネばっかかじってるお坊ちゃんが、たかだか20万ぽっちでウダウダ言ってんじゃないわよっ! 」
「てめっ──!」
「!!」
完全に頭に血が上っているのか、男は右手を掲げると、そのまま彼女へ振り落ろした。
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