06/15の日記

05:20
It's a wonderful world B
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「嫌気が注す程ヤローばっかだな…」


PM4時──M工校門前。
女子高ならば、男が待ち伏せしてても何らおかしくないだろう。校舎から出て来る生徒は、ジロジロとおれの顔を見ては通り過ぎて行く。
極たまに女生徒を見かけるも、大抵男が囲っている。正直、あまり美少女とは言えないが、周りの男達は満更でもない様子だ。


(まぁ、これだけ男女の比率も違えばモテるわな。それにしても、ナミさん遅いな…)


かれこれ30分近くここにいる。待ち合わせというワケではないので、彼女がいつ姿を見せるか判らない。部活で残っていたり、学校を休んでいたりでもしたら完全にアウトだ。


(あ…v)


だが、おれの心配を他所に、入り口からあのオレンジ色が見えた。決して目が良い方ではないが、あの髪は目を惹く。
彼女が校庭に出ると、男子生徒達がざわめき出す。既に何人かの取り巻き達がアピールしているが、彼女は全く相手にせず、小走りに掻い潜る。


「んヌワミさ〜んvv」


彼女がこちらまで走ってくる距離すらもどかしく、大きく手を振り名前を呼ぶ。
瞬間──ヤローどもの視線が、一斉におれに降り注ぐ。いや、誰もてめぇらなんか呼んでねぇよ?


「…? ……サ、ンジ君!?」
 
 

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