06/16の日記

05:38
It's a wonderful world C
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自慢ではないが、あまり目が良い方ではない。
最初、校門に立つ男が誰か解らなかった。きっとまた、私目当ての他校の生徒かなんかだと思った。遠目からでは、スーツかブレザーか見分けがつかなかったからだ。
だが、あんなアホな呼び方をするヤツは一人しかいない。否、知っている自分が腹立たしい。


「ナミさん、逢いたかったよ〜v」


「あんた一体何やってんのよっ!?」


「あぁv おれのコトで苦悶の表情を浮かべるナミさんも素敵だ〜v」


「苦シミ悶エ口」


全速力で親衛隊を振り撒き、そのまま勢いで飛び蹴りをかます。


「愛はコークスクリュータイフーンvv ナミさんの愛、全身で受け取ったよv」


一瞬、ホンの一瞬──本気で眩暈がした。
そのまま倒れてしまった方が、幾分マシだったかも知れない。だがそれも許されず、追い討ちをかけるように、自称親衛隊の面々に取り囲まれる。あ〜うざっ。


「ナミさん、誰だいそいつ。またどこぞの男と──」


「誰って…」


「ンなの決まってるだろ。」


意気揚揚と答えるサンジ君に、私は言葉を割られる。


「ナミさんの運命の相手だよ。」
 
 

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