06/27の日記

01:31
It's a wonderful world N
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部屋のにある全ての視線が、その電話に注がれた。誰も動く事なく、電話は狂ったように鳴り続けている。
見張り役の黒服の一人が口火を切った。


「ど、どう致しますか、カバジ様…」


「…取れ。」


「は、はい!」


男が慌てて受話器を受け取る。
権利書を巡っての脅迫。数人の男に囲まれて犯される女。まるでTVの三流ドラマのようなこの状況。一つ、只一つ違っていた事は電話が鳴った事。ただそれだけの事に、誰かが助けてくれるかもなんて、そんな望みを持ってしまうなんて、私も随分少女趣味かも知れない。
男の会話に聞き耳を立てる。


「もしもし… …レストラン? ルームサービスなら頼んでないが…」


なんだ、ただのルームサービスか…。淡い期待も泡に消える。もうどうでもイイや。
 
 

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