夢現な文
□祝サスケ誕生日
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闇のなか
姿の見えない子供が哭いていた
夜のなか
目に映る子供は笑っていた
「………だれ、だよ。お前」
サスケは、いきなりの子供の出現に毒気を抜かれた。
ただ、茫然と尋ねる。
「【祈り手】だよ。御名はナキ。あ、祈り手ってしってる?」
祈り手……この子供が?
「……知ってる。けどオレの知っている祈り手と、お前は違う」
「だろうね。わたしはあたらしい祈り手だから」
子供は目隠しをしているにも関わらず、サスケの方へ真っ直ぐに歩いてきた。
どうして?だって見えない筈なのに。
「なんで、目隠ししてるんだ?見えるのか?」
「顔をかくすためと、キミを見ないため。だから見えないよ、なにも」
祈り手、ナキの言葉にサスケは首を傾げた。
祈り手であるナキが顔を隠すのは まだ分かるが、サスケを見てはいけない理由が分からない。
それに、
「なら、なんでオレの方へ歩いて来れるんだ?見えないんだろ」