妄想する文
□【長すぎるセリフなお題】
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その日はトクベツなコトなんて、何も起こらずに、終わる筈だったのだ。
いつも通り、カカシ先生は遅れて来たし。
任務は何事もなく終わったし。
その帰り道、サスケと途中まで一緒に帰って。
もう少しで別れて、自分は帰ってラーメンでも食べて寝て。
いつも通り、終わる筈だったのだ。
「うちは君!好きなの、付き合って!!」
そこに、女の子が現れなければ。
(うわぁ……コクハクだってばよ……)
ナルトはどうしよう、と固まった。
可愛い女の子が顔を真っ赤にして、自分達の目の前に立っている。
こちらがビックリするくらい、その顔は必死だ。
そう、必死に………サスケを見てる。
(オレってば………もしかしなくても………お邪魔虫?)
ナルトは居たたまれない気持ちで一杯になった。
そもそも、女の子がナルトの帰る方向から来て、その道に立ったままなのが悪い。
帰りたくても、帰れないではないか。
(つーか…サスケも早く、何か言ってやれってばよ!!)
サスケは無言のまま、ナルトの隣に立っている。
せめて、サスケが移動するなり何なりして、この場からいなくなればいいのに。
そうすれば……女の子もここから、いなくなるものを。