妄想を重ねる文
□01:情が移ったので
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その子供を見つけた瞬間、
「あ」
サスケは酷く後悔した。
【 01:情が移ったので 】
「……で?戦闘中だって言うのに敵さんから注意を逸らした結果、馬っ鹿みたいに怪我を負い、何とか敵を全滅させ任務を完遂したはいいが、その怪我をする原因になった子供を拾って来ちゃった、うちはサスケ殿は一体なにを考えてるのか是非とも私は尋きたいのだけれど?」
「……………………つい」
「つい、で なに拾ちゃってるのよサスケ君!!!」
しゃーんなろーーーー!!と内なるサクラ全開で、サクラは目の前の男を睨みつけた。
この男…うちはサスケは サクラにとって初恋の君であり、下忍時代の仲間であり……今では顔だけは良い、唯の厄介なトラブルメーカーである。
彼が何か仕出かすと、たいてい何故か自分に後始末やら何やらが回ってくるのだ。
今回も例に漏れず、サスケは大変迷惑この上ないことを仕出かしてくれていた。
「大体ねぇ…サスケ君。アナタがやったことは、ある意味アナタらしくないけど良いことだわ。けどね、その後の行動に滅茶苦茶 問題あるワケよ」
「………………わかっている」
仏頂面で言い放ったサスケの言葉に、サクラは頬を引き攣らせる。