妄想を重ねる文
□02
1ページ/7ページ
「にいちゃん、にいちゃん!」
「………なんだ?」
足元に纏わりつくナルトに、サスケは溜め息を吐いた。
出会ってから、半年が過ぎようとしている、今日この頃。
初めの頃が嘘のように、ナルトは瞳を輝かせ、サスケに笑顔を向ける。
ナルトは、すっかりサスケに懐いていた。
【02:】
「にいちゃんってばニンジャなんだってばよね?」
「……そうだが」
それがどうしたと言うのだろう。
出会った時の状況を思えば、すぐに分かることだし、任務で家を空ける時はちゃんと任務だと言っている。
それを何故…半年経った今になって。
「あのね、あのね!オレってば…にいちゃんといっしょのニンジャになりたい!」
「は?」
サスケは耳を疑い、ついでに体も固まった。
コイツ、今なんて言った。《忍者》になりたいだと?