えどたん
□女人薬3
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未来サイド
日本橋に入った辺りから視線が痛い
何か歩く度に増えてる気がする。
はっ!!、着慣れてないから着崩れた?
自分で見てみたが分からない
未来は平七の袖の端をちょいちょいと引っ張った。
「はい、何でしょう?」
笑顔で振り返ってくれた。
「あのさ、着崩れてない?」
平七は未来を全体的に見たが、
「平気ですよ」
「そっか、良かった」
未来はほっとした様子
「じゃあこの痛い視線はなに?」
「未来さんが別嬪さんだからですよ」
平七君に即答された。
いや、あの、その、
ストレートに言われると、困るというか、恥ずかしいね。
「あ、/////・・・・りがとう/////」
「照れてる顔もかわいいですね、あっしの家はこの横町の後ろの長屋にお世話になってるんでさぁ」
平七と長屋に付くと長屋の住民の皆さんが俺達の周りを囲った。
ひぃぃ、怖い!!
とっさに平七君の手握っちゃったけど
平七は顔が引きつっている未来を落ち着かせるように握り替えした。
「あれま、平ちゃんその子は誰だい?えらい別嬪さんだねぇ」
周りの人を代表するように話けてきた。
「お春さん、この人はあっしの大切な人で未来さんです」
平七の優しい眼差しに恥ずかしくなり俯きながら頭を下げた。
あっ、緊張してて分かんなかったけどカップル繋ぎしてる。
「大切な人だって〜」
小さな女の子達はきゃ〜と黄色い歓声をあげた。
「未来さん、この長屋の大家さんお春さんです」
平七に紹介されて
「未来です、しばらくお世話になります」
「ようこそ、平ちゃんたらいつの間に。平ちゃんが家に連れてくるのはあなたが初めてよ」
「そうなんですか」
「ちょ、お春さんっ////」
平七は慌てている。
「平ちゃんはねぇ「み、未来さんいきましょう」」
平七君に手を引っ張られ家の中に入る。
笑っちゃあいけないと思いつつもくすくすと笑ってしまう。
平七君顔真っ赤
それがツボに入りなおも笑っている未来に
気が付いたら天井が見えて平七君の顔が真上に見えた。
顔が近い
「/////」
平七の視線に合わせ見つめ合い様子を窺う。
「無防備過ぎる」
ぽつりとつぶやいた。
「え?」
「いくら親しい間柄でも油断してると危ないですよ、あなたは今女性なんだから」
あ、そうだ。
忘れてた。
「/////ごめん」
「わかればいいです。罰として」
ほっぺにちゅうされた。
「俺も男なんです、それと大切な人と言ったのは本当だから」
平七はそう言うと未来の上から退き背を向けた。
「/////」
未来はどきどきと胸の鼓動がうるさいくらい聞こえ、身体中の血が沸騰しそうなくらい顔が熱かった。
平七君も、耳真っ赤だった。
それから平七君は何事も無かったかのように接してくれた。
背中合わせに寝ている為寝息が背中越しに聞こえる。
寝たのを確認し平七は起き上がり未来の寝顔を見つめた。
安心しきって寝ている未来の顔に口づけた後、茶色の柔らかい髪の感触を楽しみながら梳く。
未来さんがこのまま元に戻らなかったら、
国にも帰れずにいたら一緒に居てくれるだろうか?
「未来さんが国に帰れなくなったらあっしのお嫁さんになってくれませんか?」
「あっしは大歓迎ですよ」
平七は楽しそうに囁いた。