ロンドンの恋人たち

First season【T】
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First season T



A miracle happen




ヨーロッパへの高校留学なら、
絶対に何がなんでも、
イギリスの・・・ロンドンがいいと思っていた。



ロンドンには【何か】が、あると感じたから。



そして、
あの人が住んでいる国だから・・・・。





Tom,Felton



私にとってトムは、ただの【憧れ】


なんかじゃない。



もっと、
それ以上の・・・・・









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成田空港から、ヒースロー空港へは、10時間ちょっと。





海外へは何度か旅行したけど、
たった一人は、初めて。


たった一人の飛行機も、

たった一人の長期滞在も、

たった一人のイギリスも。



もう、間もなくイギリスに到着する。



私は、
【とっさのひとこと英会話】を、カバンから引っ張り出して、ページをめくった。


ついこの間、買ったばかりの本なのに、何度も何度も、ページをめくりすぎたせいで、ボロボロになりつつある。



この留学のために、
新調したレスポのカバンには、


ボロボロになっているこの本と、
電子辞書。
スケッチブックと鉛筆。



預けたスーツケースには、
ハリーポッターシリーズの小説。


少し・・・・、


かなり重たいけど、
これがみんな、私の必要不可欠アイテム。





覚えていたのは、
この飛行機のエコノミークラスのシートが、座り心地悪すぎて、
背中と腰が痛くなったことだけ。



機内食で出た、
チキンがおいしいか、
まずかったか、とか、

映画の内容が、
おもしろかったとか、
つまんなかったとか、




そんなことこれぽっちも、
覚えてない。




ロンドンでの3年間の高校生活のこととか、

ハリポタのこととか、

ステイ先のホストファミリーのこととか・・・・、




それと、





トムのこと。




日本にいる時から、
密かに願ってたりした。




テレビの画面からじゃなくて、

この目だけで、




彼を一目見れたら・・・・と。
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