夢小説 SD


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流川とふたりで撮ったプリクラはプリクラ手帳には貼らず、
スケジュール帳のポケットに閉まった。
クマのぬいぐるみは今日もダイナと一緒にベッドの上にいる。

陵南との練習試合は、
とうとう明日に迫っていた。




________チクショウ・・・!



琴美と放課後デートをして以来、
ふたりは一切口を聞いていない。
教室でも。部活でも。



_______なんで俺、避けられてるんだ



同じクラスで隣の席にも関わらず、琴美の態度はいつもと違い
どこかよそよそしく、決して流川と目を合わそうとはしないのだ。

さよなら!

そのひとことが、あのとき
自分に向けられた最後の言葉のようだった。




______俺の気持ち、バレたのか?



いや、そんなはずはない。
それならそれで、何かしらのアクションがあるはずだ。
きっと。
もうじきホームルームだというのに
隣の席である琴美は、まだ登校して来る気配がない。



_________休み?




明日は陵南との練習試合。
だとしたら、明日はちゃんと来るだろうか。
ホームルームの始まりを告げるチャイムが鳴り、
それと同時に琴美はやって来た。



「!?」



走ってきたに違いない。
息が少しばかり弾んでいる。
遅刻を逃れられたことから来る安堵ため息をつき、
琴美は腰を下ろした。




「超遅刻ギリギリ・・・」



そう言う流川君だって、人のこと言えないんじゃない?
朝から自転車の居眠り運転してるじゃない!


普段なら、こんな反応が返ってくるはずだった。




「・・・うん・・・」




_____やっぱりな



返事は返ってきたものの、目を合わせようともしない。
黙ったまま教科書やノートを机に押しこみ、
鞄を机の横にかける。
流川の胸の奥にはチクリと痛むものがあった。




________まぁ、とりあえず・・・、




今は明日の練習試合のことだけ考えよう。
練習試合だからって油断なんかできない。
陵南を倒し、湘北の強さを思い知らせてやるのだ!
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