Novel

□無くなった鍵
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外では雨が降っていた。

「嫌だなー…、雨は嫌いだ…」

と呟きぼくは溜息をついた。ぼくは今、中学校にいる。今は数学の勉強中だ。

「此処、宿題だからなー」

と先生が言っているが、ぼくは聞いていない。外をぼんやりと見ていた。
チャイムが鳴り帰りの会も終わり放課後になった。

皆が帰って行く。創也もきっと帰ったんだろうなぁ…と思いつつぼくは帰りの用意をし始めた。

「よぉ、内人。」

声がして横を向いた。横ではニヤニヤとした顔をした達夫がいた。

「あ、達夫。どうしたんだよ、帰らないのか??」

とぼくが尋ねると達夫はぼくの背中をバンバンと叩いた。達夫が叩くと強い為、凄く痛い。

「行ったろ??今日はテストなんだ」

「テストぉ??」

「あぁ。」

達夫が威張る。その時、達夫がいきなり抱き付いて来た。
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