Novel

□聖夜の誘い
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「紅茶いれてくれたら許す。」
「仕方ないな。丁度飲みたかったしいれてあげよう。」
相変わらず高飛車な創也。そんな飛車は案外歩にとられるんだぞ!
「はい。」
ともあれいつもどおりの紅茶を入れてくれた。並んで座って、ふぅふぅ冷ましながら飲んだ。
「あー、美味しい。やっぱり最高だなー。」
「それは良かったよ。」
いつもながら素っ気ない創也。内心は照れ臭いんだろうけど。ぼくは緑色のカップを手で包み込んだ。あったかい。それから、ふと思い付いて言った。
「創也、クリスマスはどうするんだ?」
尋ねると創也はぽいっと何通かの封筒を寄越した。
「招待は受けたんだけどね。」
竜王グループ関連の招待状や、女子からの招待状…堀越美晴からのまで!
「内人君はどうするんだい?」
「特には別に..」
「僕も特にないよ。」
平然と宣う創也。
「は?」
「行かない。全部断ったんだ。」
「マジ?」
招待状と創也の顔を見比べる。
「あぁ。竜王グループのパーティーなんかに僕が行くと思うかい?」
「否(ノー)!」
「だろう?女子からのにも特に興味はないし。」
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