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□Manipulate. ~Last
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刹那が「ロックオン」と呼んだことにより、アレルヤの理性は一気に限界を越えた。


下半身に溜まった熱をなんとか自分の中の細い糸で保ってきたが、彼のたった一言で今までの自分は全て意味のないものとなった。


ロックオンがキッチンのドアを開けて部屋に戻ってくる。
手には外国製のミネラルウォーターが握られていた。
その様子をアレルヤはちらりと横目で確認する。
僕の変貌ぶりに、心底驚いた様子だった。


アレルヤは刹那に勢いよく覆い被さる。
上半身にどろどろに塗られたジェルが、肌が重なり合うことによってぐちゃりと卑猥な音を立てる。
彼は刹那が出したものと白い精液で濡れた右腕を、刹那の腰に差し伸べる。
刹那がビクッと反応したところで、アレルヤは腕を刹那の背中に素早く這わせる。

刹那が苦しくないように、自分のもう片方の腕を彼の身体の横に立て、刹那と正面から向き合えるよう体勢を整えた。

「刹那…」

アレルヤは再び刹那の名前を呼ぶ。
涙と精液でぐちゃぐちゃにまみれた刹那の顔は、今までのどんな表情よりイヤらしいものだった。

「……………っっ!!」

先程のロックオンの強制的なフェラと、抵抗できぬままアレルヤに後孔を指で犯され、不覚にも達してしまった後の身体は全く自由に動かない。
ベッドのサイドテーブルに照らされた身体だけが、生々しさを物語っている。

「…刹那、僕、…」

「………ひぃっ!!」

刹那の喉の奥から空気の漏れる音がする。
抵抗したいがイッたばかりの身体では疲労で力が入らない。

「…抱く、から……」

声に余裕がなかった。
アレルヤは本能が目覚めていた。
後ろでハレルヤが高笑いしているのが聞こえる。

――――所詮お前もただの動物だ、

と自分を見下して笑っていた。



バカな自分


バカな刹那


泣いても叫んでも、今の君はただ男を煽る存在でしかないということを、わかっていないようだった。
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