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□Apocrypha.
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Lockon×Sethuna
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「で、なんだこの状況は」
「刹那が可愛いから」
「俺にとっては最悪だ」
「俺は最高」
「どけ」
「嫌だ」
「…どけ!」
「嫌」
人間は年中発情期だ。
それは便利でもあるが、刹那にしてみたらいい迷惑な話である。
誰もいないトレミーの廊下の隅で、壁に後ろ向きに押し付けられている少年。
それを背後から抱き締める形で、少年の首筋に顔を埋めている若い男。
端からみればきっと誰もが顔を赤くするであろう構図である。
誰かに見られたらどうするなんてお構い無しに、青年、ロックオン・ストラトスは刹那を背後からぎゅっと抱き締め続けている。
刹那はいつもみたいに鋭い目付きで精一杯抵抗してみせる。
…毎日毎日よく飽きないものだ。
「ねぇ刹那、このままヤっていい?」
「馬鹿言うな。ここは廊下だ。誰か来たら…」
「だって刹那、いい匂いがするんだもん。耳の後ろから」
そう言ってロックオンは刹那の耳後ろに鼻を近づけ、ぺろりと舌を出して舐める。
刹那は小さく震えた。
ロックオンは構わず抱き締め続ける。
「こういう所で後ろから攻められるって、俺的にすげぇ燃えるんだけど」
「ふざけるな、いい迷惑だ。だいたいこんな場所で盛るな」
「…じゃあ俺の部屋だったらいいわけ?」
「嫌だ」
「ここに人が来なかったらいいわけ?」
「どっちみち嫌だ」
「残念。さっきトレミー内に内線でここの通路を通るなって言っておいたからだれも来ないぞ、刹那」
「……お前はどこまで自己中なんだ」
「んー、刹那のためなら死ねる」
そう言ってロックオンは刹那のチュニックに手をかけると、するりと手を伸ばして上半身の肌をまさぐる。
刹那は胸の突起を触れられ、格別な甘い声を洩らす。
「ほら可愛い」
「……るさいっ!!早くこの手をどけろ!!」
「もう無理だな。こんなに可愛いご馳走を目にして、食いつかない奴なんかいねぇよ」
「……っわっ、馬鹿!!…そんなとこ触るな…っ」
「刹那は肌が綺麗だな。なめらかなのも、この甘い香りも大好きだ」
「……っぁアっ!!」
「身体は正直」
――――この馬鹿。
刹那は上半身を脱がされ、ロックオンに後ろから優しく壁に押し付けられる。
こうなるともう身動きが取れない。
刹那は自分の意思とは正反対に、とくんとくんと胸が高鳴っていくのを感じる。
――――結局、ロックオンには勝てないんだ
絶望、だけど嬉しい。
彼とのセックスは嫌いじゃない。
ロックオンは刹那のズボンを下ろそうと腰をまさぐる。
…取り敢えず、チャックを下ろして手伝ってやる。
結局流される俺。
―――――嫌い、だけど愛してる
刹那が後ろから伸びるロックオンの手をぎゅっと握ると、ロックオンは少し笑って刹那の首筋に強く口付けた。
end
攻め上手な兄貴も好きです。
riko