ロク刹 シリーズ連載

□crimical. -前編 ◆
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刹那の部屋のロックを合鍵で解除し、彼の部屋に入った。

プトレマイオス内の刹那の部屋も、やはり東京の自宅と同じく殺風景だった。シンクには洗い物が溜まっている。
ロックオンは刹那を起こさないように背中から下ろして仰向けに寝かせ、額に軽くキスをしてやると布団をかけてやった。
隣に置いてあったテーブルに、パイロット・スーツをたたんで置いておくことも忘れずに。

刹那の愛らしい寝顔を見てクスリと笑うと、頭をひとなでしてキッチンへ向かった。溜まっていた洗い物を片づけ、明日非番の刹那のために何か作っておいてやろうと冷蔵庫の中を覗いたのだが、見事何も入ってなかった。…ロックオンは苦笑し、まぁ明日は自分は午前だけ非番だから、朝イチで何か持っていってやろうと心に決め、もう一度ベッドに視線を持っていき刹那の寝顔を見ると、ロックオンは安心したように刹那の部屋のドアから出ようとした。

側にいたいと思ったのだが、艦内に自分たちのことは公にしていない為(ミス・スメラギにはバレていると思うが)、あまり長居をするのはよくない。ロックオンは理性を最大限に働かせ、刹那の部屋を出た。
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