ロク刹 シリーズ連載

□Responsibility ,for T ◇
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そして今日もまた同じ夢を見る。
知らない人が、自分の髪を優しく撫でている夢。
その人は優しく穏やかに笑い掛けている。
これは未来の夢?
それとも過去の夢?

自分はその人の隣にいて、安心して体を預けている。
気持ちがいい。
優しく流れる時間。
ずっとこうしていたい。

…なのに、そう思った途端、その優しい人は腰を上げて自分から去っていこうとする。

もっと隣にいてほしいのに。

もっと側にいてほしいのに。


どうして俺から離れていくの?
俺が嫌いになったの?


行くな、行くなよ


側にいて






「……………ニール…」






無機質な電子音が部屋中に鳴り響く。時刻は午前7時。
殺風景な部屋。床には新聞紙が散らばっている。窓から微かに光が漏れる。一日の始まりを意味していた。
刹那は昨夜久しぶりに東京の自宅に帰り、そこで一夜を明かした。ミス・スメラギからの呼び出しもなく、宇宙とは違う心地よい環境で安眠することができた。

刹那はベッドから上半身だけを起こし、しばらくぼんやりと天井を見上げていた。
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