ロク刹 シリーズ連載
□Responsibility ,for V ◇
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『何で、刹那…!!ロックオンが…』
何故俺にロックオンの話をしたがるんだ。頭でも狂ったか。
ロックオン・ストラトスと俺は、全く何の関わりもない。
接点がない。
ただマイスターとしての仲間意識があるだけ。
他に何もない。
アレルヤは、俺とロックオンがいがみ合っていることくらい知っている筈だ。今まで何度もマイスターの見ている中で、憎しみ合い反発しあってきた。
ロックオンはリーダーにつけて何かとうるさいし、自分の自由にさせてくれない。怒鳴られたことだって、殴られたことだってある。
そして俺は極度に他人との接触を避ける。これは孤独な幼少期を過ごす上で、自然と身に付いた生きるための術だった。
他人と関わって損をしたり裏切られたりする位なら、最初から関わらない方がマシだ。
俺はそうやって今日まで生きてきた。
だから、知らない。
仲間も友情も愛すらも。
生きるのは自分自身の為じゃない。
組織の目標の達成という非人間的な概念に中に、俺の生きる意味がある。
仲間がどうとか、恋人がどうとか、そんなものどうでもよかった。