OTHER
□その彼女、天然につき
1ページ/1ページ
「ザエルアポロー、今の話…聞いてた?」
不満そうな彼女の言葉に、ザエルアポロは試験管を片手に眉間の皺を寄せた。
「どうして僕が君のくだらない話に付き合う必要があるんだ。」
その言葉といかにも嫌そうな顔に、彼女は更に頬を膨らませる。
「失礼な!全然くだらなくないじゃない!」
「十分くだらないだろ。目玉焼きはソース派か醤油派か、なんて。」
「僕は研究で忙しいんだけどね。」と付け足し、彼女を見ると
…意外にも笑顔になっている。
それを見た瞬間、ザエルアポロは「…しまった。」と苦渋の表情を浮かべた。
「やっぱり、話 聞いててくれたのね!じゃあザエルアポロはどっち?」
あぁ、だから面倒なのだ。
彼女は人が何度も言った事すら覚えていない。
「…何度も言うけど、僕達は目玉焼きなんて食べないじゃないか。」
その彼女、天然につき
(あ、魂魄食べるんだっけ?)
(…自分の事だろ)
―END―
(ザエルアポロの口調がいまいち掴めません。)
03/06.銀七