book3
□あぱうと ライカ
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「ライカ様が、今日は8回も私の名前を…っ」
PETの向こう側に居るオレンジは、ノロケきっている。あろうことか、軍人の癖に。
「そして、21回も目が合ったんです!!」
「サーチ。そろそろにしないと…………」
ぷつん。
カーネルの心配を無駄にして、液晶パネル向こう側に居るサーチマンを殴りかかろうと、している。
Desperate Defeat Dogの犬神様に。
一万記念。あぱうと ライカ。
「コイツ……カーネル、そいつを斬れっ。いや、デリート寸前で頼む」
「バレルっ」
何よりも、自分のオペレータがそんな事を言うのに、ビックリした。目を見開き、カーネルは目の前に居る人物と、液晶パネル向こう側のオペレータを見比べた。
「……バレル。落ち着け」
「落ち着いてるぞ。俺はな。落ち着いていないのは、脳みそ真っピンクな色惚サーチだけだ。」
「私は、至って真剣だ」
「嘘をつけ。サーチ」
四角い窓からは、ケタケタと笑う。サーチはどうやら、図星だったらしくギクリとした。
「ノロケてるだけだろ。」
平然と、カーネルは横目で流しながら手元にある分厚い書類に目を通した。