S.S(FF4)
□Justice*for*true・・・
1ページ/5ページ
「なぜ、力が必要なのですか?」
少年は、王に問うた。
Justice for true ・・・
少年は、兵学校から、士官学校に上がっていくであろう少年ばかりを集めた剣の大会で、優勝し王からその栄誉を讃えられた。
その席で、王座に向かって。
決勝戦で、誰もが近衛兵士の息子が勝つであろうと予測していただけに、
この、銀髪の少年に王のみならず、貴族たちの目は、一様に驚かされた。
隣で、同じく今日、槍の部門で表彰を受けた竜騎士を目指す少年カインは、この、隣にいた少年の幼なじみだが。
前々から、この銀髪の少年、セシルに対する大人たちのよくない目を、子どもながらに感じとってはいたから。
この場に於いて一体全体何を言い出すのか、とカインは思った。
もちろん、王がセシルを拾いここまで育ててきただけに、王はセシルの父親か、
それ以上の愛をもってはいるだろう。
しかし城内には、そのことを、当然のように快く思わない者もいるはずで。