S.S(FF4)
□crystallization*
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━━何かに似ている『それ』は、俺をおかしくさせる
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ふわふわした銀色の髪。
「カインってさ〜」
低過ぎない、澄んだ声。
「髪キレイだよね〜きらきらしてる。」
━━ねぇ、もっと、触って
「オイ、触んなよ。」
俺をおかしくさせるコイツの指が、俺の髪を梳いていく。
「なんで?良いじゃない、気持ち良いんでしょ?」
「うるせ。」
「はいはい、昔から素直じゃないよね〜」
俺は、こいつが笑う時の、瞳、とかに弱い。
「今日満月だよ〜」
━━あぁ、そうか
「満月の夜って、モンスター増えるんだって。ウェアウルフとか、狼系のモンスターとか、特に凶暴になるんだって。月の光がおかしくさせちゃうのかな?」
それなら俺は狼なんだろうかと思う。
セシルという光に狂わされるから。
「月って、不思議だよね」
「セシル…」
「なに?」
「お前さぁ、月みたいだよな」
不思議なくらいの強さとか、白い肌も、全部。
「僕が?
何言ってるの?」