薄桜鬼SPパロ夢
□Happy new year
1ページ/1ページ
ゴーン、ゴーン…
「年越しそば食って、除夜の鐘聞けるなんて何年ぶりかなー」
「毎年仕事だったからね」
「平助、総司。今も仕事中だ…が、そばうまかった」
「よかったです」
「もう今年も終わりか…」
「早いもんだな」
原田さんの言葉に土方さんが頷きを返した時、時計が12時ちょうどを指した。
「あ!」
『明けまして、おめでとうございます!』
○Happy new year○
「明けましておめでとう!!」
「おめでとう」
「おめでとさん」
みんなで口々に挨拶を交わす。
「官邸警備隊も含め、誰一人欠けることなく、年を越せたことを嬉しく思う。今年も気合い入れてけよ」
「「「「了解!」」」」
凜、と響く土方さんの声に気持ちがぱりっと引き締まる気がして、思わず私は背筋を伸ばした。
「まだしばらくお前には窮屈な思いをさせるかも知れねぇが、何かあったら言ってくれ」
「あ、ありがとうございます…!こちらこそ、よろしくお願いします…!!」
ぺこり、と頭を下げれば土方さんがくしゃり、と頭を撫でてくれる。
「あ!土方さんずっりぃ!俺も俺も!!」
「平助、抜け駆けは許さないよ?」
「…こいつを困らせるな」
平助くんと沖田さんの手が伸びてきたと思ったら、斎藤さんに庇われて。
「まったく、ガキで困るな…」
斎藤さんに庇われたかと思ったら、原田さんに肩を抱き寄せられ。
「いやらしい大人もいるもんだな」
肩を抱いてた原田さんの手を、土方さんがつねる。
「いたた…」
「まったくお前らは…」
「そういう土方さんだって…」
「だって…なんだ?平助」
「……スンマセンデシタ…」
みんなの掛け合いに、あたたかな雰囲気に。
思わず、笑みがこぼれた。
私が笑っていられるのは、この人たちのおかげだ。
「…今年も、よろしくお願いします」
改めて、みんなに挨拶を。
「あぁ」
「こちらこそ」
「よろしくな」
「よろしく!」
「よろしくね」
できることなら、今年だけじゃなくて。
これからもずっと、みんなといられますように。
○fin○
―この人たちに、逢えてよかった。これからも、そう思える年をみんなで重ねたい。
今年もよろしくお願いします!
2010'01'02 龍飛