Unusual you

□Unusual you
63ページ/63ページ


ダラダラ汗をかく翔くんの眼が赤い

寝不足んときの顔

ひっさしぶり

「あの…」
「俺、どうしたの?」

倒れたんだって

ゴニョゴニョ言う翔くんに向かってため息

「そ、それ傷付く」
「え…?」
「俺メチャメチャ心配したのに」
「ごめん、寝不足」
「松本が呼んでくれなかったら知らないままだった」

…まつもとが?

「その、え、と」
「なに?」
「話し聞いたから」


ちゃんと切れたんだよね?


「俺、早とちりして、俺が捨てられると…」
「好きになったの、俺だし、酷いことして翔くん裏切った」

それ、ちゃんと分かってんのか?


「うん、すげー傷付いた」
「ごめん」






見上げた天井は見覚えのあるそれ

「ここ…?」
「当直室だけど」

何度もここで

「翔くん、俺まだ好きでもいい?」
「智くんは俺が好きなんでしょ? 他はいらないでしょ?」


いらない


はなれない


はなさない


「いいの?」
「そうだね、智くんがいいなら」


また






ブーン

冷蔵庫の音

横になってるベッドがキシキシ鳴る




また、ここから








ループ
END
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ