Sexe

□Strawberry
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わっ!

待て待て待てまてまてまて!!


「待ってって!」
「なーんでー?」

やべ、目が据わってる。

ぜんっぜん据わってるから!


「い、いいからっ」

掴まれそうになった腕を捻って逃げ出した。

「待ってよー」

待てるかっ!


ドンガラドンガラって、物を薙ぎ倒す音がする。

確か昨日買ったバッカのドラムスティックが置いてなかったか?

あー、振り返りたい。

けど無理。


「こえーよ、翔ちゃん!」
「ニノ!」


めっちゃ近いトコから声が、つか息が聞こえるんだけど。


「うーわっ」

ガタガタガタガタ……ってなに!?

何が壊れた?

「つっかまえた〜」

翔ちゃんが壊れた。








「嫌だってば」

ずりずりと運ばれる軽い身体。

腕と襟首をガッツリ掴まれて、今俺は床を引き摺られている。


何で?

どうしてだ?


俺が何かしたかよ。


『抱けるもんなら抱いてみな』

………言ったかも?

「し、翔ちゃん」
「………」

無視かよ。


「俺なんか旨くないよ?」
「うっせーぞ、ニノ」


ムカツク。



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