Sexe

□are you HAPPY?
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妬くかっつーの。

だいたい、どっちに対して言ってんのか分からないっての。

「あんたこそ、妬いてんじゃない?」
「ん〜? わかんねえな」


ほらみろ。


靴を履くために、下を向いてるおじさんの頭に手を乗せた。

パサついて柔らかい髪。

耳の後ろから項(うなじ)に指を滑らせ、背中の真ん中で止める。


「ここ」

俯いたまま、視線だけをこちらに流すなんてさ。

「痕が残ってるから気をつけな」

エロい顔。

「つけたの?」
「ついちゃったの!」

仲良しこよしの、ふざけっこ。


「じゃ、向かいあってする」


ドアが閉まる寸前、そう言っておじさんは笑った。












「首尾は?」
『上々』
「どうだった?」
『聞く? ……ん〜、』


ふふ、って笑って誤魔化された。


翔ちゃん、幸せ?

おじさんやっと食わせてくれたんだもんな。

幸せか。


『翔くんの抱きかた好き』
「お前、俺にそれ言う?」
『ニノは?』
「俺?」


俺は。


「好きだよ」
『やっぱり』


バイバイつって電話を切った。




「寝よ」


午前四時。


俺は幸せか?


多分ね。











END
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