Sexe

□スプリング
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「スプリング ハズ カム」

多分、今みんながおじさんを見てる。


「ハズ カム」

おじさん、誰に向かって言ってんの?


「リーダー、独り言?」


ほら、相葉さんが食いついた。

「スプリングって春だろ?」
「…だな」

潤くん、返事しなくても…。

「バネもスプリング?」
「そうそう」
「…それが何?」


あ。

もしかして。


「バネ、弾む、カ…」
「おじさん!翔ちゃん迎えに行こう!」


慌ててソファーに寝そべってたおじさんをひっ掴んで楽屋を出た。

「いてー」

ボヤク声が半笑いだし。

ほんっと、

「あんた、趣味悪いよ」
「そう? あ、翔くん」
「え?」


壁に寄りかかったまま、軽く手を挙げるおじさんが顔を向けた先にスーツ姿の翔ちゃんがいた。

迎えに、って言ったのは適当な口上だったのに。

「翔くん、スーツだとカッケーな」
「ん? まあな」

二人で顔を見合せて笑う。

こんなトコ見て翔ちゃんはどんな気分なんだろう。

「翔くん」
「翔ちゃん」


同時に名前を呼んだら、翔ちゃんの顔がピクピク痙攣した。



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