Unusual you

□Unusual you
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ループ







いやだいやだいやだいやだ

「薬変えたいから、皮内テストしておいて」

いやだよいやだよいやだよ

「にのみや〜」
「はいはい、分かりました」
「はい、は一回ですよ〜」


だめだめだめだめだめだめ

「昨日の患者どう? ドレーン抜けそう?」
「ん、と、大丈夫っすね。 侵出液ほとんど無しってなってる」
「じゃ、今行こっか」
「え? いいよ、大野さんが回らなくても俺と潤で包交してくるし」

だめだめだめだめだ……


「大野さん?」
「…カズ、ちょっと」


「終わりなのか?」


「大野さん!?」
「おいっ」


振り返る二人の顔がグニャって歪んだ








真っ暗だ

今何時だろう

腹へった

つーか…、俺何をしてたんだっけ?

ドレーン

包交

にのみや

まつもと


「回診…」
「え?」


え? 、って


「え?」

ぱち、と目を開けたらそこに翔くんの顔

「あれ?」

ここどこ?

「智くん、良かった」


「なにが?」


そんでなんで?


「なんで居んの?」


さよなら、って

そう言った男



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