Sexe

□Strawberry
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「よっ」
「わ」

軽々とベッドに放られて、起き上がる間もなく肩を押さえ付けられた。

「翔ちゃん、考え直すなら今のうち…」
「ニノ」

ぐらーん。

翔ちゃんの頭が揺れる。

「キスさせて」
「は?…んぐっ」

マジ!?

ちょっ、この人おかしいって!


ドンドンと胸を叩いても、肘で押してもビクともしない。

「んう…、ん」

苦しいって。

けどなんか。


「……ぷはっ、翔ちゃんいい加減に」
「智くんの味だろ?」
「え…?」


ボサボサの前髪が目許を隠してて分からないけど。

「間接キス」

クスクス笑う。

「この手もさ……」


つ、と。

肩から腕を掌が撫でていく。

服の上からなのに、ザワザワと胸が騒ぐ。


「智くんの身体を触った?」

指を絡ませ、自分に引き寄せたかと思ったら。

「ちょっ」

指に口付けられた。


「抱かせて」


相変わらずボサボサの前髪が表情を隠してるけど。

絶対、泣いてる。

絶対だよ。


「ニノ〜、お願いだよぉ」


ほらな。



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