Sexe
□are you HAPPY?
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「な〜ま〜い〜き〜」
またかよ。
二股かけて、なおかつ自分を後回しにしたのが気にくわない?
あーゆーのは後回しって言わねえっての。
「あんたさ」
「ん?」
差し出したのは、インスタントのコーヒーに砂糖とミルクをたっぷり入れたヤツ。
マグはこいつ専用。
俺達が付き合ってたころの置き土産。
「あちい」
「うん、気をつけな」
両手でカップを支えて湯気を吹く。
あのころと何も変わらない。
「ニノ?」
「ん?…ああ、だからさ、どっち優先とか、翔ちゃんが考えてるわけねえじゃん。 あのザッパーは、多分付き合った順番に会ってっから」
「…え〜?」
俺、おじさん、俺、おじさん、俺…。
「そうかなぁって、数えたら、まんまと当たってた」
「マジで?」
「マジ。しかも、翔ちゃん生意気って…、あんたが言い出したんだろ?」
俺達が翔ちゃん挟んで繋がってるって。
『ゾクゾクする』
そう言っただろーが。
ん?
俺か?
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