Sexe

□スプリング
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「翔くん、顔が痙攣してる」

疲れた?

そう言って指で翔ちゃんの頬を優しく撫でる。

おじさん、わざとだな。

「さ、智くん?」

キョトキョトと辺りを見渡して、それでも嬉しくて鼻の下伸ばしてって……。

「翔ちゃん、顔」
「お? スマン」

俺もいる事忘れんなよ。


「今日ひま?」
「うん、夜なら」

こっち見るなよ。

「おじさん、行こうよ」
「ん、じゃ、翔くんも」
「翔ちゃん先に行って」
「え…、あ、うん」


ちょっとオドオドしながら翔ちゃんが楽屋に入るのを見送って。


「あんた、今日俺の番だって分かってるよね?」
「おう」

翔ちゃん得意のデートのローテーション。

「ちっと焼きもち」

ふふ、と笑う顔にドキドキする。

「スプリング ハズム カズ」

ちっ。


「楽しかったんだね、翔くん」
「翔ちゃんの携帯見た?」
「見えた」

スプリング ハズ カム

スプリング ハズム カズ

つまりベッドで弾む俺の事を揶揄した……翔ちゃん作の隠語だ。


セックスしよう、のお誘い。

「ラブラブじゃん?」



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