いま愛を語ろう

□Super Fresh
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このひとが常連になってるだけあって、魚は旨いし、酒も豊富で。

久しぶりのこういう店でのデート(のはず)だから、すっげー楽しかった…んだが。

なんだか途中から話の内容がおかしくなって、というか、次のデートのお誘いは。


「俺、断られちゃったわけなの?」
「…いいじゃん、今日会ってんだし」
「だって次の、そのオフって一週間先なんだよね?」

うん、と頷いてグラスをまた口へ運ぶ。

その上目遣い。

「俺より用事をとるんだ?」

色っぽい顔で見てもダメだから!

「んな、我が儘いうなよぉ」
「あのねっ、俺はこの前散々反省したの」
「ふーん」

すいませーん、と俺の言葉を流して智くんがカウンターの奥に声をかける。

若干イラッとしてますよ、この俺が。

「我慢すると身体に悪いって分かったから、ちゃんと聞きたいんだよ」
「用事なんだから、しょうがないだろ〜、あ、赤ワインね」

しょうがない″って所を強調するように言うって、なんだか意地悪な気がするぞ。

赤ワインなんか頼んで。


華奢なグラスに持ち代えてこちらを見る智くんの眼の奥が、面白そうに笑っていた。



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