いま愛を語ろう
□Super Fresh
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「だからさ、じゃあその用事の内容教えてよ」
ここで引き下がったら今までの二の舞だ。
だから納得するまで食い下がります。
「俺もその日半日オフだから、どうしても会いたいんですが? いかがなもんですか?」
丁寧な嫌味ってなんだか虚しいんですが。
それなのに相変わらず智くんは赤い液体をチビチビと舐めて……。
……ちょっと?
舌の先がグラスのヘリを行ったり来たり。
「あああのねっ! またそうやって」
色仕掛けで誤魔化そうったって、そうはいかないですから!!
「なぁ、このあとどうする?」
「ちょ」
テーブルの下の膝が何かに触れたかと思ったら、次にはスルリと足で撫で上げられ。
「ん?」
驚いて固まったまま顔を凝視する俺に、どうしたのかな?的に首を傾げてみせるなんて。
「…卑怯だ…」
呟いた俺に、してやったりと笑い出す。
一枚も二枚も上のこのひとと付き合っている俺って、実は物凄く頑張り屋さんじゃね?
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