青空
□貰い物でも口にはするな
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12月24日
クリスマスイヴ
どの家もお祭り気分の今日
行事に興味を示さないシグの家も
現在同居(居候?)の人によって綺麗に飾られていた
ソレを施した張本人は
台所に向かってケーキ作りの真っ最中
勿論、鼻歌つき
「うへー…」
「おかえり、シグ。そんなに外は寒い?」
勝負で負けたときの声と共に帰ってきたシグに多少の苦笑いを漏らしながら、声をかける
声色で寒いということが伺えたようだ
「部屋に入りなよ。暖かいよ」
「うん、そうするー」
荷物を置くために、一度自分の部屋へ向かうシグ
それを見届けて、今一度台所へ戻る
俄かに嬉しそうなのは
きっと気のせい
生地の素を型に流して、オーブンに入れた頃
シグが入ってきた
その目は
何を焼いているの?
とでも言いたげで
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