青空
□貰い物でも口にはするな
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「ケーキだよ。今日はクリスマスイヴだからね」
首を傾げるシグに
あぁ、仕方ないかな
なんて心の中で呟きながら
お祭りみたいなものだよ、と言い直す
取り敢えず納得がいったのか
へぇ、と返す
「レムは本当甘いモノが好き」
「うん、好きだよ〜」
「…甘くしすぎないでね」
「き、気を付けるよ;」
心当たりがあるのか
いや、ありすぎるからこそ苦笑いを浮かべるのだろう
スポンジも出来上がり
生クリームも泡立て完了
後は綺麗に飾るだけ
という時に、先程までソファでリラックスしたシグの声が聞こえた
「…部屋、暑くない?」
「そうかなぁ?丁度良いと思うけど…」
「…」
作業中の手を止めて
シグの前まで行けば本当に暑そうで
俄かに息も荒いものだから
「風邪かな?」
ちょっと前まで寒い外に居たからかなぁ?
と呟きながらシグの額に手をあてる
「っ 」
息を詰めて
目を強くつぶって
おまけに肩も震えている
レムレスの動きが嫌な予感に完全ストップ
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