短編集

□ファーストデート
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「ん?何だこれ」

はやと君が机の上のチケットを手に取った。

「遊園地か。行くのか?」
「う、うん」
「へぇ…ってこれ、男女ペア券じゃん」
「えっと、一緒に行く人がいなくて…」
「もったいねぇな」

一通り見た後、はやと君はチケットを戻した。
…ここで言わなきゃ!

「は、はやと君。来週の日曜日予定ある?」
「え?ないけど」
「じゃあ…一緒に行ってください!」

ペア券をはやと君に差し出して、私は頭を下げた。

「い、いいけど…何で敬語?」
「ごめんね…」
「まぁ、いいや。喜んで行かせて貰うよ」

はやと君はチケットを受け取ってくれた。
よ、よかった〜。

はやと君と…デート。
私はまた顔を真っ赤にしてたと思う。
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