Normal life
□始まる懐かしい生活
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汐理「ただいまっ!!」
母「お帰り。さっ、早く荷物持ってトラックに乗っちゃって。」
汐理「うん。」
――――――――――――
―ガチャン
母「さて、行きますか。」
汐理「お母さん!!……聞きたいことが。」
母「なに?」
汐理「私……引っ越す場所聞いてなくて……どこに行くの?」
母「どこって……おじいちゃん家に決まってるでしょ。」
汐理「ΣΣおじいちゃん家!?」
母「あんたも中学生なんだし、これからはおじいちゃんの仕事を手伝うのよ。」
汐理「Σじゃあ、お兄ちゃんが先に行った理由は」
母「お兄ちゃんは、早めに仕事を手伝わせたかったの。」
汐理「おじいちゃん家……おじいちゃん家か……。」
私のおじいちゃん、家でお鍋のフタを造ってるんです。
古野株式会社で……
ポケットティッシュも造っていて……
おじいちゃん家は神奈川に在るんだけど、昔はそこに私も住んでました。
けどちょっとした事情があり、お父さん以外は東京に来たのです。