短編集B

□私の彼は居眠り王子(過去拍手)
1ページ/1ページ







『おーい楓・・・ってまた寝てる!』


(よくこんなに寝れるなぁ・・)


って違う!感心してる場合じゃない!



『ねー次移動だよ!起きてってば!!』


私は楓の体を力一杯揺すってみるが、全く起きる気配がない


(早くしないと授業始まっちゃうよぉ・・・)


私は寝ている楓の顔を覗き込む

楓の顔は女の私でも羨ましくなるほど綺麗で整っている


私は教室に誰もいないのを確認して―――


そっと楓のほっぺにキスをした




「・・・・む」


『うぁっ!お、起きたの!?』


「・・・おー」


ガシガシと頭を掻きながら、楓は眠そうに目を細めた


その様子が子供みたいでなんだか可愛くて、私は思わず笑ってしまった


『ぷっっ!!』


「・・・何がおかしー」


しかめっ面して楓が言う



『別にー!楓は居眠り王子だっ!』


「あ?」


『ふふっ、早く行こ!次移動だよ』


「・・・?おー・・・」


楓はワケがわからないといった顔をしたまま、フラフラと立ちあがった





お姫様のキスで目覚めるあなたは


居眠り王子・・・




END




過去拍手ショートストーリーに掲載したものです。
2013.2.14

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ