好きだなんて言ってあげない

ねぇ、宗ちゃん。
好き、大好き、スゴく好き。
優しい笑顔も、ふと見せる真剣な表情も、少し困ったように笑う顔も。
暖かい手も、大きな背中も、長い睫毛も、サラサラな黒髪も、吸い込まれそうな瞳も、スッと通った鼻筋も。
ふわふわした声も、柔らかい匂いも。

もう、宗ちゃんの全てが大好きなんだ。










ねぇ、気付いてる?
君がどんなに大切か。
この立場を利用してでも、君を繋ぎ止めておきたくて。
わがままだって言われても構わない。
君が僕の側に居てくれるなら。
でも、悔しいからまだ言ってあげない。
ーー大好きーー
だなんて、言ってあげない。

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