book(J)

□思いが溢れだす
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「弘樹…次の席替え適当にしていいらしいから、隣になるか?」



…嘘つくなよ



「…高橋に言えよ」


「…弘樹」


俺は…


「わかってたよ。高橋が好きなんだろ?」


お前が…


「応援するからさ」


…大好きなのに。






高橋のところにいく秋彦をみながら
俺は机に倒れこんだ


窓の外は快晴

いつか俺の気持ちは溢れだすのかな
ずっと…染み出して…
ずっと…流れるのかな


どうしよう
傘を持っていない




「浅茅生の小野の篠原忍ぶれどあまりてなどか人の恋しき」



傘なんてなくても


もう思いっきり
濡れてるか





あなたへの思いが溢れだして止まらない
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