book(J)
□ 花
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「上條、丸付け終わったか?」
「まだですよ…時間がかかりますからね」
「大変だなぁ助教授は」
「教授…まず自分の仕事終わらせてくださいよ…」
「ハイハイ…しょうがないなぁ」
「…しょうがないって」
「上條、そこの事典とってくれないか?」
「はい…あっ懐かしいですね…これ、俺が小さい頃持ってた事典です」
「お前、子供の頃から事典なんて読んでたのか…」
「分からない言葉があったらすぐひくようにしてたんですよ」
「凄い子供だなぁ…色々分かるのか?例えば、花言葉なんてのは…?」
「花言葉ですか…?葡萄は酔いと狂気。百合は、あなたは私を騙せない…睡蓮は、純情…とかですかね」
「凄いもんだなぁ」
「…というより仕事してくださいよ」