銀魂

□バレンタインデー
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新『……明日バレンタインですね、銀さん。もらうアテはありますか?』
銀『バカヤロー、あったら俺は今ここにはいねぇよ。』
神『しょうがないから私が作ってあげるネ!!!』
銀『新八〜、バレンタインはあきらめようか〜。』
新『そうですね銀さん。』

世間は明日バレンタインデー。
お金もくれる人もいない坂田銀時。
今年も可哀想な感じで終わるのか。

銀『……そうだ、いいこと考えた。』
新『ちょっと銀さん、どこ行くんですか?』
銀『綺麗な顔した野良猫の所まで。』

こうして銀時は万事屋を出た。

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土『……何気配消して入って来てんだよ。バレバレだっつの。』
銀『バレた?』

銀時が向かったのは土方のいる真選組の屯所の副長室。
気付かれないように気配を消したつもりだったのに。

土『また家を追い出されたのか?』
銀『さすがにそれはないですコノヤロー。銀さんみんなに好かれてますから。』
土『じゃあなんなんだよ。』
銀『明日ってバレンタインデーですよね。』

だから何?
みたいな顔をする土方。

銀『チョコちょうだい?』
土『ああ?』

満面の笑みの銀時。
訳がわからない土方。

土『なんでだよ。』
銀『この場合、土方が俺にくれるのが普通かと思って。』
土『こういうのは付き合ってる奴ら同士がやるもんだろ。』
銀『うっわ、ひど!!!他人とあんな事しても土方君は大丈夫なんだ---!!!』
土『……じゃあ、俺達付き合ってるのか………?』
銀『ほら、それには……ね。告白というもねが必要でしょ。』
土『……じゃあ早く告れよ。』
銀『自分から言うのは俺のプライドが許さないっていうか……。』
土『なんなんだよ!!!お前もう帰れ!!』
銀『逆に土方君が言えばいいと思う。』
土『なんでだァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!』

2人の気持ちは同じだと思うのだが。
銀時と土方が変な意地をはっている為、話が進まない。

銀『ああ、もういいですよコノヤロー。土方君から必ず言ってね。』
土『ぁあ?何寝言言ってんだコラ。ちなみにチョコもやんねぇからな。』

気まずい空気で帰路につく銀時。

銀『ただいまー。』
新『あれ?帰ってきたんですか?チョコもらうアテはつきましたか?』
銀『あーもー!!!アイツなんて知るかァァァァァァァァァァ!!!』

新八は聞かなかった事にした。

神『銀ちゃん、私のチョコで我慢するネ!!!』
銀『………もう寝る!!明日は起こさないでねッ!!』
新『……………。』

完全にふてくされているのだろう。

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次の日。
新八は言いつけを守り、銀時を起こさなかった。
午前10時を過ぎた所で万事屋にある訪問者が。

土『お邪魔しまーす。』
沖『へぇ、ここが旦那の家ですかィ?』
新『あれ、土方さんと沖田さん。どうしたんですか?』
土『ちょっと銀髪に用があってな。』

土方は銀時を探す。

土『あ?アイツいねぇのか?』
新『ああ、銀さんは今寝てますけど…………。』
土『………………。』

土方はイラだちながら銀時を探す。

土『……ここで寝てやがったのか。』
新『土方さんっ…銀さんの事起こさないであげてくださいっ……。』
土『起こさねぇから。ちょっと2人にしてもらえねぇか?』
新『…は…はい……。』

新八は部屋を出ていった。

土『………………。』
銀『…………ん……。』

たまに寝返りを打ち、声を出す。

銀『……土方……。』
土『……?俺?』
銀『……………………。』
土『……寝言かよ。』

ったく、しょうがねぇな。
今回だけだからな。
次はねぇから。

 
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