新婚さん

□新婚さんいらっしゃい 1
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「もしも幸村と姫が新婚さんだったら」
と言う恥ずかしい設定ですので苦手な方はご用心。(当然ですが下ネタです)


      *************



周囲からの嵐のような祝福を受けて
めでたく二人は祝言をあげた。

その夜は名だたる武将たちから散々酒を飲まされ
早く二人きりになりたくても中々甘い時間に
持ち込めなかったが、
そこは貫く愛の力で邪魔者を排除し
幸村はこの世で一番幸福な夜を過ごした。

過ごした。

はず、であった。



「ふむ。」
信玄は思慮深げに首を少し傾けて、
ぼんやりと中庭にたたずむ幸村の背を見詰めていた。
「今日は一日舞い上がって登城などせぬかと思っておったが。」
「何だよあいつ、昨日のはしゃぎ様とは
うって変わって。」
いつのまにか、信玄の横に五右衛門も立っていた。
「そうよのう…初夜明けと言うに、あの暗さはどうした事だ。」
「しっ初夜なんて言うな!うう…ムカつく…。」
五右衛門が渋い顔をすると、気配を感じて幸村が振り向いた。
そして二人が自分に注目しているので顔を赤く染めた。
「気になる反応をするわい…幸村よ、なんぞ
悩みがあるならば言うてみるがいい。
戦国一の男冥利の顔ではないぞ?」
「…お、お館様…。」

幸村は少し目を伏せたが、やがて意を決したように
庭の砂利を踏みながら近づいて来て言った。

…もしや昨夜うまく行かなんだか?
…姫と喧嘩でもしやがったか?

信玄と五右衛門が思わずちょっと想像した時だった。

「俺は…双子が欲しいと思うのですが。」

幸村が意外な台詞を言い出した。

「…?」
「…?」

「姫も、賛成して下さったのですが。」

「…?」
「…?」

「そ、それなのに…。」
幸村の顔が更に赤く染まる。

「それなのに、俺と来たら…!
に、二回で止められぬのです!
姫のお体を考えると六つ子など到底…!」

「…!」
「…!」

信玄と五右衛門はしばらく頭の中が真っ白になったが
同時に叫んだ。
「なんと!いくら若いとは言え…
そのように何度も…無茶するでない!」
「何言ってんだ、お前!?てか信玄、そこ?
違うだろ、甲斐では保健体育の授業ないのかよ!!」

***********

その後、保健体育の本を持って来て
教授する五右衛門…。
なんで俺がこんな事、と言いながら。
(教本に一回=一人妊娠じゃないよ、なんて
書いてありません/笑)

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