薄赤い妄想綴り

□新婚さんいらっしゃい 外伝
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「…やめて…。」
姫が唇を離して囁いたが幸村は聞くつもりもないようだ。
抱きしめながら帯を解き、重なるように夜具の上に倒れる。
「幸村…!」
「…お静かに…。」
抗議する姫のあらわになった豊かな胸に
顔をうずめながらその片手は膨らみを、
もう片手はなめらかな太ももを愛しげに撫でた。
「…あ…。」
幸村の唇が胸の膨らみの先端をついばむ。
思わず声が漏れて、姫は慌てて自分の口を押さえた。
それに構わず幸村は太ももを撫でていた指を
必死に閉じ合わせようとする内側に寄せ
そして茂みの中へと滑らせた。
「ん…ふぅ…ん…。」
口は閉じていても、つい悩ましい吐息が漏れてしまう。
その堪える様子にいつにも増して高ぶったか、幸村の指が姫の中へと不躾に入り込み
激しく嬲る。
「…!」
姫はいやいや、と何度も首を振り、それでも
止まない蹂躙はやがて弾けるような感覚を
持って来た。
「…あ!」
塞いでいた手が離れ、姫の唇が声を発しかけたとたん、幸村の唇がそれを覆った。
と同時に熱い舌が姫の口の中をまるで
身体の内部を攻めている指のように暴れまわる。
ふわり、と姫の身体が浮いたように見えた。
唇を離すと、姫が深く息をつく。
けれどもちろん、それで終りではない。
幸村は息も絶え絶え、と言う状態の姫に自らをあてがうといっきに貫いた。
「…ああ…っ!」
悲鳴にも似た声に、幸村がその可愛らしい口を押さえる。
「…姫、ご辛抱を…。」
「ん…っ…あ…ぁ…っ」
そして腰を引き、また打ち付ける。
幸村の手の下で姫が熱い吐息を漏らし、耐えている。
「…だ…駄目…。」
幸村の動きが激しく、息も荒んで来ると姫の口元から手が離れた。
「…ん…あ…声…出ちゃ…。あ…ああっ!」
乱暴とも思えるほど、幸村が突き立てて
果てた瞬間、姫の声も響いた。

     *********

それからしばらく、新婚さんちへの泊り客はなくなったと言う…。


'08'23
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