03/27の日記

22:02

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正面入り口には幸村と才蔵。

裏口には佐助と五右衛門。

そして東西南北、ぐるりと十勇士たち。

山奥の秘湯へと出掛けた信玄一行。

まずは旅の疲れを信玄が癒した後、姫が湯殿へと向かった。

そして、幸村の指示でこの配置である。

まさに信玄どころかネズミ一匹入り込む隙間はない。


「…幸村ったら、少しおおげさなのでは…。」

笑いながら姫は暖かな湯に浸かり、手足を伸ばした。

身体の芯からほぐされるような、優しい湯加減が嬉しい。
あたりに立ちこめる湯気が露天を忘れさせるようで白い肌を桃色にゆっくりと染めていると

「ふむ、何とも色っぽいのう…。」

湯殿の奥からささやく声がした。

慌てて振り返ると、そこには部屋に戻ったはずの信玄の姿が。

姫が驚いて口を開けようとしたが、にやりと笑う信玄は湯殿の中をずいずいと進みながら
人差し指を唇にあてて静かに、と伝える。

「ずっと湯につかったまま待っておったのだ、この努力を無に…。」

と言いながらぐらりとよろけた。

とたんに響く、姫の悲鳴。

飛び込む幸村の鼻出血。

佐助の怒声。

五右衛門の狼狽。


穏やかな秘湯は一瞬にして阿鼻叫喚に包まれた。

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唯一、素面だった才蔵だけが姫に辿り着き上着を被せ
一番美味しい役どころ。

   ↑
素面の才蔵って私の中ではこんなイメージです。
表に出るのは苦手でシャイだけど沈着冷静。
(けどこの時はちょっぴり"役得!"とか思ってる)

ちなみに佐助は「早くなんか着ろよ馬鹿!おまえのせいで幸村様が!なんて格好してんだ!」と理不尽に怒鳴ってます。

五右衛門は「信玄てめぇっうわああ姫ぇっ見てねぇっ見てねぇからな!」って感じ。

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